マンション売却の準備

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マンションの査定額と希望売却額、あなたはどちらを優先する?

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売りたい人

昔から付き合いのある不動産会社に、マンションの査定を頼んでみた。

査定額が私の希望額をかなり下回っていて、少しショック。

不動産会社の査定額で売り出し始めるべきか、私の希望額から始めるべきか・・・。

そういった方の疑問に答えていきます。

前提として、最初の売り出し価格を決める権利は、売り主である「あなた」にあります。

不動産会社の査定額も参考にするのですが、最終的に不動産の価格は「売り主と買い主の双方が納得した価格」であればいいのです。

ただし、不動産にも相場は存在するので、現実を見据えながら戦略的に売却計画を練っていく必要があります。

この記事では、

  • ・売却までに行きかう5つの価格
  • ・売り出し価格を決める時の3つのポイント
  • ・希望額で売却するための7つの戦略

の3つのポイントを中心にお話していきます。

最初の売り出し価格は本当に重要。

不動産は売り出してすぐが一番多くの人の目に触れるので、売れやすいといわれています。

安く売りだしすぎると、本来売れるはずだった価格よりも数百万円低く買われてしまったり。

高値で出しすぎて売れ残ると、結局売れ残ってどんどん値下げしなけばならず、結局相場価格よりも安い状態での売却になることもあります。

適切な値付けをし、少しでも希望額での売却を成功させるため、しっかりと読み込んでくださいね!

マンション売却をめぐって存在する5つの価格とは

売却をめぐって、大きく5つの価格が行き交います。

売り出し価格を考える際にも非常に重要になるので、先に説明をしておきますね。

5つの価格は下記の通り。

  1. 売却希望価格
  2. 査定価格
  3. 売り出し価格
  4. 購入希望価格
  5. 成約価格

それぞれ簡単に説明していきます。

1、売却希望価格

売り主であるあなた自身が望む売却の価格です。

2、査定価格

不動産会社があなたのマンションの価値を見積もって、算出する価格です。

査定方法には、物件の情報だけをもとに計算する「簡易査定」と、実際にマンションを訪れて正確な査定額を算出する「訪問査定」の2種類があります。

中古マンションの査定額を算出する場合、「取引事例比較法」が一般的に用いられます。

取引事例比較法は、過去に同じような物件がいくらで成約したか基に計算する方法です。

3、売り出し価格

査定額やあなたの希望などを考慮し、実際に売り出し始める時に設定する価格。

売却活動の成否を握る大事な価格なので、のちほど詳しく説明します。

4、購入希望価格

あなたのマンションに内見をし、購入したいと考えた人が提示してくる価格。

一般的には売り出し価格よりも値下げされた状態で提示されることが多く、ここから交渉をして、双方納得のいく値段にすり合わせていきます。

5、成約価格

買い主との交渉の末、実際に売買が決定したときの価格。

この価格をいかに高めていくかが、売り主であるあなたの目的であるともいえます。

成約価格を高める方法についても後ほど説明していきます。

 

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マンションの売り出し価格を考える時の3つのポイント

まず、マンションの売り出し価格はどうやって決めればいいのでしょうか。

ポイントとなるのは、下記の3点です。

  1. 査定価格・競合価格はいくらか
  2. 売却までの猶予どのくらいあるか
  3. ローン残債はいくら残っているか

それぞれ説明していきます。

1、査定価格・競合価格はいくらか

売り出し価格を考える上で一番のベースになるのは、不動産会社が提示してきた査定価格です。

一般的には「3か月あれば売れるであろう」と不動産会社が判断した価格が査定価格になります。

その上でもう一つ意識して欲しいのが、競合物件の価格です。

もしあなたと同じマンションの一室が売りに出た場合、必ずその売り出し価格を確認するようにしてください。

階数や間取の違いを踏まえたうえで、あなたの物件が明らかにその価格より高ければ、売れ残ってしまう確率は高まります。

同じマンションの売り物件がなかったとしても、近隣で売りに出されている類似物件もチェックしておきましょう。

査定額+競合価格を踏まえた上で売り出し価格を考えることで、より現実に即した値付けができるのです。

2、売却までの猶予はどれくらいか

もし、何らかの理由でマンションを短期間で売却する必要がある場合、査定価格で売却に出しても売れる保証がないので、査定額以下で売りに出すことも検討しなくてはいけません。

逆に売却までの期限がなく、売れればいいかなと思っている人は、あなた自身の希望額で売りに出して、買い主が現れるのを待ってみるのも一つの手です。

「確実に1か月以内で売らないといけない!」

といったケースであれば、通常の仲介ではなく、不動産会社の買取も検討しましょう。

相場の2~3割ほど安くなりますが、確実に早く売却することが可能です。

関連記事→マンションを即売却したいなら、即金買取業者に査定依頼しましょう!

3、ローンの残債はいくら残っているのか

もう一つ重要なのは、「マンションのローンはいくら残っているのか?」というポイント。

原則、マンションを売却する際には、一括でローンを返済する必要があります。

売却金額がローンの金額を上回れば問題ありませんが、もし下回った場合は不足分を自己資金で補填しなければいけません。

例えば、あなたのマンションのローンが2500万円残っていて、ローン返済に充てられる自己資金が300万円ある場合。

最低でも2200万円以上で売却できないと、そもそもマンションを売却することができません。

あなたがマンションを買い替える予定であれば、新しい住居の住宅ローンに払いきれなかったマンションのローンを上乗せする「買い替えローン」を利用することもできます。

また、ローンを一括返済できない場合でも、「任意売却」・「競売」といった方法で売却することも可能です。

興味のある方は、下記の記事も併せて参考にしてください。

関連記事→住宅ローンが残っていてもマンションを売る方法教えます!

 

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マンションを希望額で売るための7つの戦略

続いて、マンションの最終的な成約価格を、できるだけ希望売却価格に近付けるための戦略についてお話していきます。

細かいポイントを挙げるときりがないのですが、今回は大きく7つの戦略をシェアしていきますね。

マンションを希望額で売る戦略①売る時期を見極める

一番最初に考えてほしいポイントは「今はマンションの売り時なのか否か」です。

一定の期間内に売却する必要がある人は、売り時に関係なく売却活動を始めてください。

もし、今のタイミングで無理をして売る必要がない方は、しっかりと市場を見極めて売却のタイミングを計りましょう。

直近でマンションの売り時に影響すると考えられるイベントは、2019年10月1日から行われる消費税増税です。

前回の消費増税前には駆け込み需要が発生し、不動産購入の需要が高まりました。

消費増税後は一定期間需要が冷え込んだため、今回も増税前後で不動産需要への影響があるとされています。

また、2018年9月時点では、東京オリンピックの影響もあってマンション価格は高騰中です。

参考:首都圏不動産流通市場の動向 公共財団法人東日本不動産流通

東京オリンピックの開催が決まった2013年を境に、物件の1㎡単価と成約価格が上昇しています。

東京オリンピック前に天井を迎える可能性を考えると、今は絶好の売り時であるといえるでしょう。

関連記事→消費税が10%に!マンションの売り時・買い時は増税前or後?

マンションを希望額で売る戦略②時間に余裕を持ち、価格戦略を立てる

マンション売却は運の要素も大きく左右します。

売りに出したタイミングで、同じマンションの別の部屋が自分の部屋より安く売りに出たり。

あと1週間待っていれば、希望額で購入してくれる人がいたケースもあります。

本来売れる可能性のあった価格での売却を逃さないためには、余裕をもった売却活動を行うことが重要です。

売却までの期限がないのであれば、売れ残ったとしても無理に値段を下げる必要はありません。

希望額で買いたい買い主が表れるまで、ずっと待っていてもいいのです。

期限がある場合の値下げ戦略

とはいえ、長くても1~2年の間では売りたい人が大半でしょう。

その場合は、下記「3つの価格設定」をしておき、段階的に値下げしていく戦略を立てると良いです。

1、売りたい価格(≒希望売却額)

2、妥当だと思える価格(≒相場価格)

3、売ってもいい最低ライン

例えば3か月間は①の値段で売却を始め、次の3か月は②の値段、その次の3か月は③といった流れです。

最悪でも売っていい最低ラインまでを設定しておくことで、気持ちに余裕をもって売却活動を続けられます。

もし③の価格にしても売れない場合は、先ほども説明した不動産買取業者に売却するのも一つの選択肢です。

関連記事→早く売りたい人におすすめのマンション買取業者20選を一挙公開!

マンションを希望額で売る戦略③信頼できる不動産会社選び

7つの戦略で最も大切なのが、「信頼できる不動産会社を選ぶ」ということ。

マンションを売却する際の大部分の活動は、あなたの代わりに不動産会社が行ってくれます。

あなたの分身とも言える不動産会社選びをないがしろにしては、売れる物件も売れません。

ここで大切なのは「複数の不動産会社を比較・検討すること」

1社に依頼しただけでは、その会社が売却に精通しているのか、担当者が優秀な営業マンなのかを図る指標がありません。

複数の会社にまずは査定の依頼をして、そこからコミュニケーションをとっていくことで、会社や担当者のレベルが見えてきます。

関連記事→マンションを売りたい人必見!信頼できる不動産会社を見分ける秘訣

一括査定サイトを使えば複数の会社にまとめて査定依頼可能

とはいえ、一から不動産会社を選定して、それぞれに査定の依頼をかけるのは手間です。

今は一括査定サイトという便利なサービスがあるので、ネット上で複数の会社にまとめて依頼をかけることができます。

あなたの物件の種類やエリアに精通している不動産業者が自動的にマッチングされるので、不動産を探す手間も省けるんです。

今や一括査定サイトの種類は40近くあるので、どれを利用していいか悩む人もいるでしょう。

個人的には、日本で最初に不動産一括査定サイトを始めたHOME4U、三井のリハウスや、住友不動産等大手不動産6社が運営するすまいValue、Yahoo不動産&ソニー不動産が運営するおうちクラベル(旧おうちダイレクト)がおすすめです。

関連記事→【総まとめ】おすすめの不動産一括無料査定サイト5選+30サイトを一挙紹介!

会社選び<担当者選び

もちろん「どの不動産会社を選ぶか」の観点も重要です。

しかし、それ以上に大切なのが、「担当者の人柄、経験、実績」

実際にマンションを売却するのは、人なんです。

優秀な担当者を選ぶことによって、手続きがスムーズになり、売却までの期間が早まり、結果希望額に近い金額で成約することが可能です。

具体的に「担当者のどのポイントを見るべきか」を書いた下記の記事も併せて参考にしてください。

関連記事→不動産査定時に優秀な営業マンかどうかを見抜く4つのポイント!

マンションを希望額で売る戦略④媒介契約を戦略的に結ぶ

続いてマンション売却の鍵を握る、「媒介契約」についてお話しておきます。

MEMO

媒介契約・・・不動産会社に売買を正式に依頼するタイミングで結ぶ契約のこと。

「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」の3種類があり、売り主、買い主側で選択することが可能。
(※表を横スクロールできます)

一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
複数の不動産への仲介依頼 × ×
契約の有効期限 法律上の制限なし 3か月以内 3か月以内
自分で見つけた買い手との契約 ×
レインズ(※1指定流通機構)への登録 法令上の義務なし 媒介契約締結の日から7日以内 媒介契約締結の日から5日以内
業務処理状況の報告義務 法令上の義務なし 2週間に1回以上 1週間に1回以上

それぞれメリット・デメリットがあるので、どの媒介契約を選ぶのが正しいという答えはありません。

先ほどの一括査定での比較作業を経て、複数の信頼できる会社に出会えたのであれば一般媒介、1社まで絞り込めたのであれば、専属専任媒介、専任媒介を選択することをおすすめします。

媒介契約を結ぶ際の応用編

媒介契約をより効果的に活用するための応用方法を紹介しておきます。

<一般媒介を選んだ場合>

依頼をしているそれぞれの会社に対して、下記のように伝えてみて下さい。

売りたい人

3か月はあなたの会社と一般媒介を結びます。他にも2社一般媒介を結んでいます。

3か月たっても売却できなかった時は、一番頑張ってくれた会社さんと専任媒介を結ぶので、よろしくお願いしますね。

不動産会社は、間違いなく専任媒介、専属専任媒介を結びたいと考えています。

一般媒介では、他の不動産会社に手柄を取られてしまうリスクがあるからです。

そのため、「最初は一般媒介で依頼するけど、頑張ってくれたらあなたの会社と専任媒介を結びますよ」とほのめかしておきましょう。

一般媒介でもしっかり営業努力をしてくれた担当者は、専任するとより一層頑張ってくれますよ。

<専任媒介・専属専任媒介を選んだ場合>

依頼している会社に下記のように伝えてください。

売りたい人

1社だけに絞って売却を依頼するのは、私にとってリスクです。

なので、まず1か月だけ専任媒介で契約しませんか?

問題なければ、次から3か月で契約させてもらいますから。

媒介契約は一般的に3か月スパンでの契約です。

ただ、最長3か月なだけであって、それ以下であっても問題はありません。

上記のように伝えることで、相手の不動産業者に緊張感を与えることができます。

しっかりと動きを見せてくれた場合は、継続して専任媒介、専属専任媒介を結んであげましょう。

関連記事→マンション売る際の媒介契約の違いと契約先の選び方。

マンションを希望額で売る戦略⑤マンションの価値を上げる

続いて、マンションの価値そのものを向上させる3つの方法についてお話していきましょう。

3つの方法とは、

  1. インスペクション
  2. 瑕疵保険
  3. 住宅履歴情報

です。

すべてを実施したとしても、費用として掛かってくるのは20万円未満程度。

これらを実施したことで500万円以上も高値で売却できた例もあるので、コストパフォーマンスは計り知れません。

それぞれ説明していきますね。

1、インスペクション

インスペクション(=検査)とは、不動産の状態を正しく把握するために行うためのもの。

インスペクターと呼ばれる専門家に依頼をすることで、建物の欠陥や、リフォームが必要なのかどうか等を知ることができます。

欧米では当たり前のように行われるインスペクションも、日本では2000年以降に取り入れられ始めた新しいサービスです。

マンションの場合は、床の傾斜や壁や床の水回りの劣化状況などを確認してくれます。

中古物件を探している人たちは、建物の劣化状況等を気にしており、なかなか購入に踏み切れないケースもあったり。

第三者の専門家が診断した結果があれば、安心して購入できる材料の一つになります。

2、瑕疵担保保証

瑕疵担保保証というのは、マンションを売却した後に何かしらの欠陥や問題が発覚した際、決まった金額まで補修する保証のことです。

新築物件であれば、施工会社やハウスメーカーが10年間の瑕疵担保保証をつけることが義務づけられています。

中古物件であっても、売り主が不動産会社であれば、2年間の瑕疵担保保証が付きます。

しかし、売り主が個人である場合、瑕疵担保保証は設定せずに売買するケースも少なくありません。

買い主としては、後から欠陥がわかったとしても、自分でその欠陥を直さなければいけないわけです。

これでは、安心して購入に踏み切れませんよね?

そこで最近始まったのが、「既存住宅売買瑕疵保険」というサービスです。

保険に入るためには、事前の検査をクリアする必要があります。

この保険に入っていれば、引き渡しをした後に不具合があっても、最長5年間1千万円までの補修費用が支払われるのです。

(※保険の対象となる項目は保険によって異なります。)

売り主が瑕疵担保保証に加入していると、買い主は安心して購入に踏み切ることができます。

3、住宅履歴情報

住宅履歴情報についての説明を、国都交通省のHPから引用しておきます。

住宅がどのようなつくりで、どのような性能があるか、また、建築後にどのような点検、修繕、リフォームが実施されたか等の記録を保存、蓄積したものが住宅履歴情報です。 具体的には、新築時の図面や建築確認の書類、点検の結果やリフォームの記録などです。

引用:住宅:住宅履歴情報とは – 国土交通省

住宅の履歴書ともいえる情報が「住宅履歴情報」で、中古住宅市場の流通を円滑にするために国土交通省が開始した施策です。

これまでどのように住宅が作られ、メンテナンスされてきたかわかるので、買い主としても安心ですよね?

ただし、住宅履歴情報は所有者が自ら情報を管理する必要があります。

これまでに蓄積していない人は、住宅に関する図面や書類をまとめて、不動産会社や設計事務所に提出しましょう。

費用は掛かりますが、データとして保管してくれるので、売却の時に役立ちますよ。

マンションを希望額で売る戦略⑥内見時にマンションの魅力を引き出す

続いて、実際に購入希望者が内見に来る時のポイントを3つお話しておきます。

1、引っ越しor片付けをして、できるだけモノがない状態にする

内見の時の一番理想的な状態は、先に引っ越しを済ませて空室の状態にすることです。

居住した状態でも内見を受け入れることはできますが、やはり住んでいる人がいる状態の内見は居心地の悪いもの。

荷物のせいで部屋全体が狭く見えますし、居住者の生活感やにおいのせいで、印象が悪くなってしまいます。

もし、金銭面等の理由で引っ越しが難しい場合は、できるだけ不要なものを処分しましょう。

関連記事→【片付け費用削減!】マンションを売る際の清掃・不用品処分方法まとめ

その上で、捨てられないけれど、日常的に必要ではないものってありますよね?

そういったものは、実家や知人宅のスペースを借りて、置かせてもらいましょう。

もしツテがない場合は、トランクルームという物置スペースをレンタルして、一時的に置いておくのもいいです。

(↑ トランクルーム)

2、水回りのクリーニング

次に気を付けてほしいポイントは、キッチンやトイレ、お風呂場といった水回りです。

購入者が一番しっかりとチェックする場所でもあり、一番汚れが目立つ場所でもあります。

まずは自分自身のできる範囲で掃除をしましょう。

どうしてもキレイにならない場合は、外注のクリーニング業者に依頼をしてもいいでしょう。

買い主の視点に立てば、汚い水回りの中古マンションを買いたくないことはすぐにわかるはずです。

3、ホームステージング

空き家の状態にしている方にだけお勧めしたいのが、「ホームステージング」です。

引用:株式会社ホームステージング・ジャパン インテリアで不動産を早く高く売却

ホームステージングは、プロのインテリアコーディネーターが、家具や雑貨、観葉植物などを設置して、新築のモデルルームのように見せることができるサービスです。

日本ではほとんど認知されていませんが、欧米では幅広く活用されています。

部屋の広さやオプションによっても変わりますが、およそ20万円ほどの費用がかかり、すべてのインテリアはレンタルです。

日本ホームステージング協会が発表している「ホームステージング白書」によると、ホームステージングを利用することで、

  • ・売却期間が平均3分の1
  • ・売却価格が平均で23万円アップ

するといわれています。

費用自体は値上がりでほぼプラスマイナス0になるものの、3分の1で売却できるならぜひ活用すべきです。

関連記事→マンションが40日で売れる?魅力を引き出すホームステージングとは?

マンションを希望額で売る戦略⑦価格交渉

最後の戦略は価格交渉です。

せっかく希望額で内見までこぎつけても、買主からの買付申込書で大幅に値切られては意味がありません。

買い主と価格交渉をする上で、覚えておいてほしい3つの心構えをお伝えしておきます。

安易な値下げはしないこと

内見を終えた後の買い主があなたのマンションを気に入った場合、購入の条件を記載した「買付申込書」を提出してきます。

買付申込書は、決まったフォーマットが用意されていませんが、主な項目をいくつか挙げておきましょう。

買付申込書に記載されている項目

・購入価格

・手付金の金額

・購入の条件

・売買契約予定日

・物件情報

・購入者の個人情報

・購入者の資金計画(自己資金、ローンの比率など)

・借り入れ先の情報

・これまでの借り入れ

この買い付け申込書に書かれている価格や条件をすべて飲む必要はありません。

前提として、買い主もこの条件が通るとは思っていないので、ダメ元で依頼している場合が多いからです。

安易に相手の条件を飲んでしまうと、希望額での売却から遠ざかってしまいますので、自分の基準をぶらさないようにしましょう。

購入申込書を見て相手の本気度を見抜く

先ほど紹介した買付申込書の項目がすべて記載されている場合は、かなり購入意欲の高い申込書といえます。

フォーマットがない分、もっと簡素な情報だけを寄こしてくる買い主もいるからです。

購入意欲の高い申込者に関しては、値下げを前提に交渉してもいいでしょう。

明らかに購入意欲の低い申込書や、売り出し価格から何百万円もさげた依頼を出してきた場合は、取り合わなくてもかまいません。

冷やかしで申し込んでいたり、ダメでもともとの気持ちで申し込んでくる人もいますから。

自分から値段を言わず、買主にどこまで譲歩できるか聞く

買い主との値段交渉でぜひ覚えておいていただきたいのが、「売り主であるあなたから価格を口にしない」こと。

相手もあなたの物件が欲しいと思っているからこそ、買付申込書を提出しています。

本来は値下げせずとも買ってもいいと考えている人が大半です。

もし、相手の購入意欲が高いようであれば、

「条件をすべて飲むことは難しいです。どこまでの価格なら譲歩いただけますか?」

と聞いてください。

相手が値段を上げてきて、その値段があなたの希望額に達していればそれでもOKです。

希望額に満たない場合は、このタイミングで「〇〇万円ならどうですか?」と聞いてみてください。

まとめ

今回の記事では、「マンションを売却する際に査定価格を重視するか、希望額を重視するか」について話をしてきました。

もちろん不動産会社からの査定価格は一番の基準になります。

その上であなたの現在の状況を踏まえて、最適な戦略を練っていくことが重要です。

人生で最も高い取引である不動産の売買では、ちょっとしたひと手間を怠るだけで、数百万円の損を出すことがあります。

特に、売却を依頼する不動産会社の選定には、しっかりと時間をかけましょう。

焦って一社だけで進めて、生涯後悔するような結果にならないようにしてくださいね。

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