マンション売却の知識

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固定資産税評価額の計算方法や調べ方をプロが分かりやすく解説!

 

固定資産税や、都市計画税、不動産取得税に、登録免許税などさまざま税金を計算するもとになるのが、「固定資産税評価額」です。

漢字ばかりで難しく感じてしまう「固定資産税評価額」ですが、調べ方を覚えてしまえば、後は計算式にあてはめるだけ。

今回の記事では、不動産のプロである筆者が「固定資産税評価額」についてわかりやすく解説していきます。

ぜひ参考にしてみてください。

固定資産税評価額とは

固定資産税評価額は、固定資産税を決めるときに基準となる価格を定めたデータです。

固定資産税評価額によってその年に支払う固定資産税額が決まります。

「つまり固定資産税を知るときには評価額を見ればいいってこと?」という疑問にたどり着くと思いますが、実際はそうではありません。

固定資産税評価額はちょっと複雑な仕組みで成り立っています。

そこで、固定資産税評価額をそれぞれ項目ごとにわかりやすく解説していきます。

固定資産税との違い

固定資産税評価額は、固定資産税や不動産取得税など、不動産に関する税金を算出する際に使用される数値です。

家や土地の価値も、この固定資産税評価額によって定められています。

固定資産税は、毎年1月1日時点で所有権者として登録されている人に固定資産税の納付書が届く仕組みです。

いつ誰がどのように決めるか

固定資産税評価額は各市区町村が決定します。

3年に1度この評価額が変更となるため、3年に1回ごとに固定資産税の納税額が異なります。

固定資産税評価額はその年の5月頃に公表されるシステムです。

各自治体によって固定資産税評価額は変わる

固定資産税評価額は、市町村が依頼した固定資産評価員によって定められます。

最終的に決定を下すのは市町村ですが、実際に固定資産税評価額の数値を調べるのは評価員と呼ばれる不動産鑑定士です。

そのため、不動産を管轄している自治体によって評価額が異なるため、その土地の物件の状況によって金額は異なります。

固定資産税評価額の調べ方(すでに保有している家の場合)

決して安くはない固定資産税がいくらになるのか知るために、自分で納税額を算出してみたいと考える人は多いと思います。

そこで、固定資産税評価額を知るためにはどうしたらいいのか、調べ方を紹介します。

固定資産税評価額を知りたいときは、以下の3つの方法を試してみてください。ここからは、それぞれの方法について解説します。

1.固定資産税の課税証明書を確認する

固定資産税の課税証明書は、納付すべき額と納付した額が記載されている公的証明書です。

入手するためには、自治体で申請する必要があり、最大で過去5年分までの証明書が発行依頼できます。

課税証明書は身分証明書のひとつとなる大切な書類のため、交付するときには身分証明書、そして代理人が申請する場合には委任状が必要です。

2.固定資産評価証明書を取得する

固定資産評価証明書は、固定資産税台帳に記録されている評価額を証明する公的な書類です。

固定資産税の課税証明書と同様に自治体で申請しなければいけません。

また、こちらも発行するためには本人確認として身分証、代理人が申請する場合には申請書を用意しましょう。

3.固定資産税課税台帳を閲覧する

固定資産税課税台帳は、固定資産の評価額が記載されている台帳で、自治体によって保管されています。

固定資産税課税台帳を閲覧できるのは、納税者のみで写真付きの身分証明書が必要です。

手数料は無料となるので、資産課税課で閲覧申請しましょう。

固定資産税評価額の調べ方(これから所有する家の場合)

これから家を購入する場合、「この先固定資産税はいくらかかるのか」心配になる人も多いと思います。

すでに家の所有権者となっている場合と違い、これから不動産を所有する人は固定資産税の概算だけでも把握しておきたいですよね。

そこで、これから購入する予定の不動産の固定資産税を調べる方法も記載します。

新築住宅を買う場合

これから家を建てる場合や分譲戸建てを購入する場合は、不動産会社に問い合わせて類似物件の概算値を教えてもらいましょう。

新しい不動産はこれから正確な数値が定まるため、建設してすぐの段階では固定資産税評価額は算出されていません。

そのため、分譲している不動産会社に概算値を教えてもらうことで対処しましょう。

中古住宅を買う場合

新築物件とは違い、中古物件はすでに固定資産税が納付された経過があります。

そのらめ、該当中古物件を取り扱っている不動産会社にこれまでの納税額を問い合わせてみましょう。

固定資産税の評価額の目安をケース別に紹介

固定資産税の評価額は、建物の種類によって金額が異なります。

例えば木造よりも鉄筋コンクリートは建築コストが高いため、評価額が高い傾向です。

ただし、建物の建材だけではなく設置されている設備機器によっても評価額が異なります。

またマンションのような集合住宅は、土地よりも建物の方に固定資産税がかかるため、戸建て住宅と比較すると納税額が大きくなる仕組みです。

固定資産税評価額から計算できる4つの価格

不動産に関する税金を算出するための基本的な式は以下のようになっています。

  • ・固定資産税評価額 × 税率 =納税額

「固定資産税」「都市計画税」「登録免許税」「不動産取得税」すべてに固定資産税評価額が必要です。

さらにそれぞれの税金では設定されている税率をかけた値が納税額となります。

固定資産税評価額が実際にどのように使用されるのか、計算方法を紹介します。

➀固定資産税

固定資産税を算出するために必要な税率は、一律で1.4%です。そのため、式は以下のようになります。

  • ・固定資産税評価額 × 1.4% =納税額

ただし土地の評価額が30万円未満、建物なら20万円未満の場合は税金がかかりません。

➁都市計画税

都市計画税の税率は地域によって異なりますが、おおむね0.1~0.3%です。自治体で確認することができます。

  • ・固定資産税評価額 × 0.1~0.3% =納税額

都市計画税は固定資産税と一緒に納付します。

➂登録免許税

登録免許税は、不動産を得た方法によって税率が異なります。

不動産価格に対して2%の税率がかかるケース

・土地の売買、贈与、交換、競売

・建物の売買、贈与、交換、競売

不動産価格に対して0.4%の税率がかかるケース

・土地の相続、法人の合併、共有物の分割

・建物の所有権の保存、相続、法人の合併による所有権の移転

ただし、上記は一般的な税率であり、軽減税率の適用を受けられるケースもあります。

➃不動産取得税

不動産取得税の税率は、住宅(建物と土地)の場合は3%で、住宅以外の家屋は4%です。

  • ・固定資産税評価額 × 3~4% =納税額

ただし土地の評価額が10万円未満、売買で得た建物の評価額が12万円未満、新築やリフォームで購入した建物の評価額が23万円未満の場合は税金がかかりません。

※令和3年3月31日までに住宅を取得した場合は、固定資産税評価額×2分の1の金額が課税される金額になります。

固定資産税評価額を使った相続税評価額の調べ方

相続税評価額とは、不動産を相続や贈与した際に相続税や贈与税の算出方法に使用されます。

この相続税評価額を調べる方法もみていきましょう。

相続税評価額は、建物と土地で調べ方が異なります。

建物の場合は、先ほど紹介した固定資産税納税通知書にある価格(円)に記載されている数値が相続税評価額です。

一方で、土地の相続税評価額は、国税庁が定めた路線価図という財産評価基準書を確認し相続税評価額を調べます。

路線価図は国税庁のホームページに記載されていますので、気になるときはぜひ参考にしてください。

固定資産税評価額が変動する3つの要素

3年に1度評価替えされる固定資産税ですが、不動産の価値が変動となる理由は何なのでしょうか。

固定資産税が変動する要素は建物と土地でそれぞれ理由が異なり、考えられる要因は以下になります。

  1. 建物が劣化した
  2. 更地になった
  3. 地目が変更になった

固定資産税は不動産の資産価値によって価格が前後します。

そのため建物が劣化すればそれだけ資産価値がさがるという意味です。

また建物があると土地の固定資産税が下がるため、更地になる税金が上がったように感じてしまいます。

さらに固定資産税は土地の用地によって税率が異なり、地目が変更となると算出される固定資産税額が変わるというシステムです。

固定資産税を減税する特例

固定資産税は一定の条件を満たすと、減税となります。

上記では免税に関して少し触れましたが、ここでは減税についてみていきましょう。

住宅用地の面積によって固定資産税が一部減税になる特例があります。

住宅用地の場合、200以下の小規模住宅用地の場合、課税標準が1/6となり、200㎡を超えた場合は課税標準額が1/3となる仕組みです。

・小規模住宅用地の場合

500㎡の場合
200㎡分(課税標準が1/6) 残300㎡分(課税標準が1/3)

 

尚、建物の場合、床面積が50~280㎡の場合、3年間税額が半額になります。

3階建てで耐火建物の場合は、5年間税額が半額です。

土地にかかわる4つの価格

土地の価格を調べるために使用されるのは、固定資産税評価額だけではありません。

固定資産税評価額はあくまで固定資産税を調べるために使用される価格です。

固定資産税以外にも様々な用途で土地の価格が算出された後、それぞれの用途で使用されます。

そこで土地にかかわる4つの価格をそれぞれ紹介します。

実勢価格(時価)

実勢価格とは、時価とも言い実際に市場で取引された価格のことです。

企業が過去に取引した価格を基に平均化された数値で、国土交通省の土地情報システムなどで確認することができます。

公示価格(公示地価)

公示価格とは、国土交通省に依頼された不動産鑑定士が算出した土地の価格です。

地価公示法という法律により算出され、正常な取引のための基準値として使用されます。

公示価格は毎年1月1日の1㎡あたりの価格をその年の3月に公表されるシステムです。

路線価 (相続税評価額)

路線価は、公示価格を基に国税局長によって定められる価格です。

相続税や贈与税を算出するために使用されます。

路線価図は毎年7月1日に国税局により公表され、毎年更新されています。

固定資産税評価額

ここまで紹介してきましたが、固定資産税評価額は固定資産税を算出するために必要です。

3年ごとに評価額が変わり、毎年5月頃に納税通知書が納税義務者に送付されます。

固定資産税評価額に関するQ&A

ここまで固定資産税評価額について一通り解説してきました。

しかし、まだまだ固定資産税評価額について悩みを解決できない人のために、よくある質問を以下にまとめたので参考にしてください。

Q1.マンションと戸建てではどちらが固定資産税評価額が高い?

固定資産税評価額は、土地と建物の比率が大きく関係しています。

そのため、土地よりも建物の比率が大きいマンションの方が戸建てよりも固定資産税評価額が大きくなる仕組みです。

さらに、固定資産税評価額は資産価値により金額が変動します。

そのため、耐用年数が長いマンションの方が戸建てよりも価格が高くなる傾向です。

Q2.固定資産税が明らかに高すぎる場合はどうしたらいい?

「固定資産税の額が不当に感じる」「納税額が高すぎると感じる」というように、固定資産税に不服がある場合、固定資産税評価委員会へ再審査の申請を出すことが可能です。

申請を出せるのは固定資産税の納税者で、固定資産評価審査申出書を市町村に提出します。

申請書を出した結果、意見書が却下されることもあるので、注意しましょう。

Q3.固定資産税評価額の按分って何?

土地を借りているなど、土地の所有権者が別にいる場合は固定資産税を按分(あんぶん)します。

按分とは、比例した割合で負担を分け合うことです。

固定資産税評価額をどの程度按分するかは、それぞれの権利者で話し合います。

具体的には以下のような方法で按分することが可能です。

  • ・不動産の時価を算出しそれぞれで負担する
  • ・土地と建物の固定資産税評価額の比率を算出する
  • ・不動産鑑定士に依頼する

上記のどの方法を使用するかは、当事者同士で決めて構いません。

お互い納得した形で按分していきましょう。

まとめ

固定資産税評価額は、固定資産税を算出するために使われる価格です。

毎年1月1日時点で所有権者となっている人が固定資産税の納税者となります。

すでに家を保有している人は、課税証明書や固定資産評価証明書に記載されている価格(円)の欄を見れば、所有している不動産の価値を調べることが可能です。

これから家を建てる人は、建築相談している不動産会社に固定資産税額を聞いてみましょう。

固定資産税評価額は、不動産に関わる様々な税金を算出するために使用されます。

ここまで紹介してきたことを参考に、納税額を計算してみてください。

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