マンション売却と書類

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マンション売却の手続きや流れ、注意点を図解で徹底解説!

この記事では、

売りたい人

マンションを売りたいけど、一体何から始めればいいんだろう?

できるだけわかりやすく、一連の流れを把握しておきたい。

そういった方向けに、マンション売却の一連の流れを一つ一つ解説していきます。

全体の流れとそれぞれの詳細に目を通すことで、売却までの道のりをイメージしましょう。

まず先に、大まかな物件売却の手順をお見せしておきます。

複雑に見えるかもしれませんが、一つ一つ順を追っていけば問題ありません。

また、すべてを売り主が行うわけではなく、仲介を依頼した不動産会社が担当してくれるパートがほとんどなので安心してください。

合間に写真や、表、図解を交えてわかりやすくご説明していきますので、さっそく参りましょう!

もくじ

マンション売却の手続き①必要な書類を準備する

一番最初にやっておくべきことは、「売却」を進めていくうえで必要な書類を最初に用意しておくということです。

書類は土日が休みの公的機関で発行されるものもあるので、忙しい平日の間に取得する必要があります。

必要だと分かったタイミングで集めていると、その都度時間をロスしてしまうので、事前にすべて用意しておくといいでしょう。

準備しておくべき書類を下記にまとめましたので、目を通しておいてください。

マンション売却の前に準備しておく書類

・権利証

不動産取得の際に公布されます。自宅で保管されているはずですが、紛失していないかどうか確認をしておきましょう。

・マンションを購入した際のパンフレット・売買契約書

不動産会社に依頼をする際、マンションの情報を詳しく聞かれますので、こちらも事前に準備しておくといいでしょう。

・マンションの維持費がわかるもの

管理費、町内会費、駐車場代や、修繕のための積立金など、マンションを維持していくうえで必要な経費をまとめておきましょう。

・住宅ローンの明細書

毎月支払っている明細書を用意しておきましょう。

ローンの残債に関しては、金融機関の窓口に問い合わせておくといいですよ。

・固定資産税、都市計画税の納付通知書

毎年支払うことになる費用も分かるようにしておくといいですよ。

マンション売却の手続き②不動産会社に査定を依頼する

書類の準備ができたら、売却予定のマンションを不動産会社に査定してもらいましょう。

マンションの査定方法は、「机上査定」と「訪問査定」の2パターンがあります。

MEMO

机上査定・・・物件の情報をもとに、簡易的に査定額を算出する査定方法。

訪問査定・・・実際に物件を訪れ、担当者がより正確にチェックをした上で行う査定方法。

既に売却の意思が固まっているのであれば、そのまま訪問査定を依頼してもいいでしょう。

どちらにしても訪問査定をしてもらうことになるので、2度手間になってしまいますから。

また、査定額によって売却するかどうか決めたい場合は「机上査定」を依頼し、査定額を見たうえで判断するのも一つです。

関連記事→【保存版】マンション訪問査定の目的、流れ、注意点総まとめ

査定を依頼する時の注意点

売りたい人

家の近くに馴染みの不動産会社があるからそこに査定を依頼しようかな。

CMでよく聞く大手の会社なんかはどうだろう?

査定を依頼する会社=のちほど売却を依頼する会社(もしくは候補)です。

そのため、思い付きで不動産会社を一社だけに絞ってしまうのはやめましょう。

不動産会社にはそれぞれ得意とする分野が異なりますし、エリアによっても得意・不得意が変わってきます。

どの不動産会社に売却を依頼するかによって、売却価格が数百万円変わることは珍しくありませんから。

また、同じ不動産会社でも担当者によって実績や経験、人柄が大きく違うのが実情。

大切なことは、複数の不動産会社・担当者を比較、検討した上で不動産会社を選ぶこと」です。

実際に複数の会社とやり取りをし、直接担当者と会っていく中で信頼できる会社を選ぶべきです。

不動産会社に査定を依頼する3つの方法

実際に不動産会社に査定を依頼する方法は、大きく3つあります。

  • 1、実際に店舗を訪れて依頼
  • 2、不動産会社のHP経由で依頼
  • 3、一括査定サイトでまとめて依頼

1番の場合、複数の不動産会社を自分の足で回る必要があるので、時間も効率も悪いです。

2番の場合は家からでも依頼できるメリットがありますが、何度もマンションの情報をフォームに入力する必要があります。

筆者がおすすめするのは3番の「一括査定サイトでまとめて依頼」すること。

ネット上で1度物件情報を入力すれば、まとめて複数の不動産会社に査定の依頼をかけられます。

下記のような項目を1度入力すれば、査定の依頼は完了します。

一括無料査定サイトへの入力フォーム例
  • ・物件の種類(マンション一室、戸建て、アパート一棟、店舗など)
  • ・延べ床面積
  • ・土地面積
  • ・階数
  • ・戸数
  • ・築年数
  • ・現在の状況
  • ・不動産会社への要望
  • ・査定の理由
  • ・名前
  • ・年齢
  • ・電話番号
  • ・売却の希望時期

入力項目は査定サイトによって異なりますが、おおよそこれらの情報は必要になると考えておいてください。

必須の項目と任意の項目がありますが、できる限り調べて情報を入力することでより正確な査定額が出ますよ!

筆者がおすすめする一括査定サイト「HOME4U」

一括査定サイトは、筆者が把握している限りでも「40種類以上」存在します。

すべての査定サイトを調べてきた筆者がイチオシするのが「HOME4U」です。

日本で一番最初にスタートした不動産一括査定サイトで、運営歴は17年を数えます。

運営している会社はNTTデータグループなの運営面でも安心です。

(提携会社数が1200社ほどと少なめなのがデメリットではありますが)

初めて一括査定を利用する人は、ぜひ活用してみてください。

ちなみに、一括査定サイトはHOME4U以外にもたくさんあります。

売りたい人

HOME4U以外の査定サイトも見てみたい

という方は、下記記事で詳しくまとめているので参考にしてみてください。

関連記事→【総まとめ】おすすめの不動産一括査定サイト5選+評判の30サイトを紹介!

マンション売却の手続き③信頼できる不動産会社と媒介契約を結ぶ

不動産会社に査定を依頼した後は、実際に売却を依頼する不動産会社を選定しましょう。

会社の知名度や強み、またそれ以上に担当する営業マンの力量も重要な判断基準になります。

信頼できる担当者を選ぶ基準

信頼できる優秀な担当者を選ぶ基準は下記の4つ。

  • ・外見への気遣い
  • ・仕事の対応スピード、丁寧さ
  • ・人柄、性格
  • ・資格、これまでの実績

第一印象や言葉遣い、メールや電話でのレスポンスの速さ、こちらから質問に答えてくれるか、宅建資格は保有しているかなど、チェックポイントは複数あります。

(※詳しくは、不動産査定時に優秀な営業マンかどうかを見抜く4つのポイント!の記事で説明しています。)

実際に複数の担当社とメールや電話、対面でやり取りをする内に、信頼できる担当者の候補は絞れてくるはずです。

その中から選定した不動産会社と「媒介契約」を結び、買い手を探してもらうよう正式に依頼しましょう。

3つの媒介契約

媒介契約とは、不動産会社に物件の売買を依頼する際に結ぶ契約のこと。

  • ・一般媒介
  • ・専属専任媒介
  • ・専任媒介

の3種類があり、売り主が自分で選択することができます。

関連記事→マンション売る際の3つの媒介契約の違いとおすすめの契約先の選び方

下記に3種類の媒介契約の違いをまとめてみました。

(※表を横スクロールできます)

一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
複数の不動産への仲介依頼 × ×
契約の有効期限 法律上の制限なし 3か月以内 3か月以内
自分で見つけた買い手との契約 ×
レインズ(※1指定流通機構)への登録 法令上の義務なし 媒介契約締結の日から7日以内 媒介契約締結の日から5日以内
業務処理状況の報告義務 法令上の義務なし 2週間に1回以上 1週間に1回以上

この表の中で特に注意していただきたいのが、

  1. 複数への不動産会社に依頼できる契約か
  2. 指定流通機構(レインズ)への登録が義務付けられているかどうか

の2点です。

複数への不動産に依頼できる媒介契約は、「一般媒介」のみ。

レインズへの登録が義務付けられているのは、「専属専任媒介」と「専任媒介」のみということを覚えておいてください。

MEMO

指定流通機構(レインズ)・・・「不動産会社だけが閲覧できる、全国の不動産情報を閲覧できるサイト」です。

物件の情報がレインズに掲載されると、全国の不動産業者が情報を閲覧することができ、結果として多くの購入希望者の目に留まります。

関連記事→マンションを売る人必見!あなたは「レインズ」を理解できてますか?

媒介契約の選び方・注意点

売りたい人

3つの媒介契約があることはわかったけど、その中でどれを選べばいいの?

と感じる人もいるでしょう。

ネットで調べても「一般媒介がいいよ!」「絶対に専任媒介がおすすめ」など、いろいろな意見があります。

「一般媒介」にも「専任媒介」にもメリット・デメリットがあるので、絶対の正解はありません。

筆者は常々、「状況によって選ぶ媒介契約は変えるべき」と説明しています。

前提として複数の不動産会社を比較した上で

  • ・複数の信頼できる不動産会社と出会えた→一般媒介
  • ・信頼できる会社を1社に絞り込め、かつ身内や知り合いに売る可能性がある→専任媒介
  • ・信頼できる会社を1社に絞り込め、かつ特に身内や知り合いに売る予定がない→専属専任媒介

のように決めるといいでしょう。

媒介契約は一般的に3か月スパンで結ぶものですから、途中で依頼する会社や契約を変えることも可能ですよ!

 

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マンション売却の手続き④物件を公開し買主を探す

媒介契約を結んだあとは、実際にいくらの金額でマンションを売りに出すか決める必要があります。

ここで、売却価格を考える際に知っておきたい、3つの売り出し価格について話しておきます。

3つの売り出し価格

売り出し価格を考えるときには、

  1. 売り主が希望する売却価格
  2. 相場にあった売却価格
  3. 売ってもいい限界の価格

の3つを設定します。

これらを設定しておくことで、長期的な売却計画を建てることができます。

例えば、1の希望価格からスタートして2か月は様子を見る。

売れなかったら相場の値段にさげてさらに2か月様子を見る。

それでも売れなければ、売ってもいい限界の価格までさげて様子を見る

といった流れです。

相場価格を調べる方法

さきほど挙げた3つの売り出し価格の内、「相場にあった売却価格」はどうすればいいのでしょう。

一般的には不動産会社が最初に提示した査定額=相場額と考えてOKです。

しかし、査定額を相場より引き上げたり、低く提示してくる不動産会社もあります。

基準となる査定額がズレていると、そのあとの売却計画がすべて狂うので注意が必要です。

ここで、売り主であるあなた自身で相場価格を調べる3つの方法も伝えておきます。

相場価格を調べる3つの方法

1、レインスマーケットインフォーメーションを活用して、過去の類似物件の成約事例を調べる

2、SUUMOHOME’Sat homeを活用して、売りに出されている類似物件の売り出し価格を調べる

3、チラシや広告を見て類似物件の売り出し価格を調べる

ようするに、自分のマンションと同じような間取り、築年数、立地のマンションが、どのくらいの値段で売れたか、売られているかを調べるわけですね。

自分で事前に調べておくことで、不動産会社の査定額を鵜呑みにするリスクを減らしておきましょう。

より詳しく知りたい人は、マンションを売る際の適正価格を知って理想の売却を実現しましょう!の記事も読んでみてください。

マンション売却の手続き⑤内覧対応を行う

続いて、実際に購入希望者がマンションを内覧しにくる段階です。

ここでは、

  1. 清掃・クリーニング
  2. ホームステージング
  3. 内覧当日の対応

の3つのポイントに分けてお話をしておきます。

1、清掃、クリーニング編

空き家の状態で売却をする場合は問題ありませんが、居住したままの内覧は注意が必要です。

購入希望者が内覧に訪れた時に、

・玄関が靴だらけ

・キッチンが洗いものでいっぱい

・洗濯物は干しっぱなし

こんな状況だと、どんな印象を受けるでしょうか?

とても、将来自分が住みたい家だと感じてもらえませんよね?

売却の期間はこまめに掃除をし、いつ内覧に来ても問題がないよう準備しておきましょう。

特に下記の場所は整理、整頓、清掃してください。

・玄関

内覧の際、第一印象は玄関で決まります。

必ず靴などは出しっぱなしにせずすべて靴箱へ。

入りきらないものがある場合は、別の収納スペースに保管してピカピカの状態にしておいてください。

・水回り(トイレ、キッチン、浴室)

一番汚れが目立ってしまうのが水回り。

水回りだけは、内覧前に業者に依頼して徹底的にきれいにしておくといいですよ。

それだけ印象に残る箇所であり、売買成立のカギを握るといっても過言ではありません。

・バルコニー

見落としがちですが、バルコニーも重要です。

いろんなものをごちゃごちゃ置いたままだと、狭いバルコニーだなという印象を残してしまいます。

全て片付けて、必要最低限のものだけ置いておくようにしてください。

2、ホームステージング編

あなたは「ホームステージング」という言葉を聞いたことがありますか?

内覧時におしゃれな陶器やインテリアを飾ることで、マンションの魅力をより引き立たせる手法のことを指します。

ホームステージングを行うことで、

  • ・売却までの期間は平均で3分の1に
  • ・当初の査定額より平均23万円の売却額UP

するというデータが出ているほど。

サービス自体は数万円~数十万円で実施できますし、依頼する不動産会社によっては無料で実施してくれることがあります。

できるだけ短期間で売却をしたい人は、ぜひ活用してみてください。

関連記事→海外では常識のホームステージングとは?評判や費用相場、メリット・デメリットを解説!

3、内覧当日の対応編

内覧までの準備もさることながら、内覧当日も気を付けるべきポイントが複数あります。

今回は4点気を付けてほしいポイントをお伝えしますね。

1、スリッパの準備をする

人によっては、自宅でスリッパを履く習慣があります。

人の家に上がる時はなおのこと、スリッパを履かないと落ち着かない人もいるわけです。

細かいポイントですが、用意しておくだけでも購入希望者の印象はプラスになります。

2、案内する人以外は部屋にいないようにしておく

内覧時に、不動産会社の担当者とあなたが部屋の案内をする場合。

それ以外の家族が家にいるとどう感じるでしょうか?

視線を気にしながらでは気持ちよく内覧できないので、外出しておいてもらうようにしましょう。

3、電気をつけて、明るい雰囲気を演出する

できるだけ、部屋を明るくして購入希望者をもてなしてください。

お昼であっても薄暗い部屋の家にいて、気分のいい人はいません。

切れている電球や、暗くなっている電球があれば新しいものを購入しておくといいでしょう。

4、風通しを良くして、室内を換気しておく

人が住んでいる状態の部屋は、独特のにおいや空気感があります。

購入希望者にとって、将来この部屋に住むイメージがわきにくくなるので、常に換気しておきましょう。

新鮮な空気をいれておくことで、違和感なく内覧してもらうことができますよ。

関連記事→知らないと損!】マンションを売る時に必要な内覧の5つの心構え

マンション売却の手続き⑥買付(購入申込書)を受け取る

マンションの内覧が終わり、購入を希望する買い手が見つかると「購入申込書」を受け取ることになります。

MEMO

購入申込書・・・買い主が売り主に対して「この条件なら購入します」という希望を書面に書き起こしたもの。

・購入希望価格
・手付金
・融資予定
・引き渡し日
・その他

などの条件を記載している。

購入申込書自体に法的な拘束力はない。

買い手側の希望条件が記載されていて、売却価格よりも低い金額で指値を入れられているケースが多いはず。

ここから価格交渉が始まるわけですが、まるまる買い主の要望を受け入れる必要はありません。

購入申込書を提出する時点で、買い主の購入意欲はかなり高いといえます。

「駄目元で価格交渉を入れてみよう」

と考えて提示しているケースも多いので、許容できる範囲で値下げに応じると折り合いがつきやすいでしょう。

売値を設定している段階で交渉ありきの金額にしておけば、値下げを許容しても想定内に収まるはずです。

購入申込書を確認する時の注意点

購入申込書を受け取った際に、注意して確認してほしいポイントが下記の3つ。

  1. 手付金の金額
  2. 住宅ローン特約
  3. 引き渡し日

それぞれ解説します。

1、手付金の金額

実際に購入希望者と売買契約を交わすタイミングで、購入希望者が売り主に対して「手付金」を支払います。

昔は購入金額の1割ほど手付金として支払うことが多かったのですが、現在は50万、100万といったきりのいい数字で支払いをすることが多いです。

ただし、手付金の金額を少なく提案してきた場合は注意してください。

売買契約を結んだあとに手付金を手放すことで、購入希望者は売買契約を破棄できます。

売り主としても、手付金を返したうえでさらに同額の金額を支払うことで、売買契約を破棄することは可能です。

つまり、手付金の金額が安いと売買契約の重みがなくなってしまうのです。

最低限の金額はかならず手付金の段階で受け取るようにしておきましょう。

2、住宅ローン特約

マンションの購入希望者は、ローンを組んで購入することが一般的です。

しかし、銀行からローンが下りなければ当然マンションを購入することはできません。

そのため、売買契約を結ぶ際に「住宅ローン特約あり」で申し込んで来るケースが大半です。

MEMO

住宅ローン特約・・・不動産を購入する契約を結ぶ際に、ローンがおりなければ白紙に戻すことができる特約のこと。

通常、売買契約を結んだあとに、買い主はローンの審査を受けます。

しかし、ローンの審査には数週間かかるため、その間売り主はずっと待っている必要があるのです。

審査に通れば問題ありませんが、通らなければ一から買い手を探しなおさないといけません。

特約による解除を防ぐために、購入申込書に記載されている情報を元に、買い主の属性を確認しておきましょう。

MEMO

属性・・・年収、勤め先、勤続年数、保有資産額、借入額などの、お金を借りられる信用度のこと。

ローンに対して収入や資産が少ない場合、他からの借り入れが多い場合等は、審査に落ちる可能性が高くなります。

その場合は、購入希望者に「事前申し込み」を銀行に依頼してもらうよう頼んでみましょう。

正式な審査の前に、融資がおりるのかどうかを確認できるので、無駄な時間を削減することができます。

3、引き渡し日

購入申込書には、物件の引き渡し希望日も記載されていることがあります。

問題なければ条件は飲むべきですが、長期間空くようであれば注意が必要です。

時間が空いてしまうと買い主の気が変わってしまうことがあり、もし解約されるとそれまでの時間が無駄になってしまいます。

引き渡し日までに時間が空くようであれば、相場よりも多めに手付金をもらうといった対応が必要です。

マンション売却の手続き⑦売買契約の締結

いよいよ買い主と売買契約を締結します。

売買契約を結ぶ当日の流れは主に以下の通りです。

それぞれ簡単に説明しておきますね。

1、契約場所への集合

売買契約の締結は、媒介契約を依頼している不動産会社のオフィスで行われるのが一般的です。

売り主、買い主、売り主側の不動産会社、買い主側の不動産会社(売り主と買い主が同じ不動産会社を介しているケースもあり)が一堂に会して契約を結びます。

売り主側か買い主側の都合で同席ができないときは、「持ち回り契約」と呼ばれる方法でも契約を結ぶことができますよ。

関連記事→持ち回り契約の注意点は?マンションを売る際に起こりうるトラブルも紹介!

2、重要事項説明

関係者が集まった後、不動産会社の宅建士が「重要事項説明書」について説明します。

重要事項説明書は建物に関する情報を掲載したもので、売買にあたって問題がないかを確認する書類で、

・仲介する不動産業者の詳細

・売買する不動産の詳細

・都市計画法、建築基準法の法令に基づく制限

・敷地、道路との関係

・私道負担に関して

・飲用水、ガス、電気当設備の整備状況

etc…

など、事細かに確認・すり合わせを行います。

3、売買契約の締結

いよいよ、売買契約の締結です。

売買契約は下記の4つのポイントを中心に進められます

  1. どこからどこまでの不動産を買うのか
  2. いくらで売買するのか
  3. どうしたら契約が解除になるのか
  4. 問題が発生した場合はどうするか

それぞれ説明しておくと、

1、どこからどこまでの不動産を買うのか

不動産のどの部分を購入するのかを間違いないように確認します。

(建物のみ、建物と土地、建物と駐車場などの範囲を明確にする。)

2、いくらで売買するのか

売買価格はいくらで、どういった方法で支払いをするのかを確認します。

住宅ローン等の融資で支払を行う場合は、計画が問題ないかも確認しておきましょう。

3、どうしたら契約が解除になるのか

売買契約が解除になる条件を確認します。

一定の条件+期間内でないと解除できないので、あとで問題にならないよう気を付けてください。

4、問題が発生した場合はどうするか

マンションを売却した後も、売り主は瑕疵担保責任と呼ばれる責任を負います。

MEMO

瑕疵担保責任・・・売却した物件に何かしらの問題があった場合(雨漏り、シロアリ被害等)、一定期間内であれば売り主が保証をする責任のこと。

事前にそういった問題があるのであれば、必ず買い主に告知する義務があります。

もし、告知を怠って問題が発覚すると、契約の解除や損害賠償責任に問われるケースもあります。

関連記事→「告知義務」を知らずにマンションを売ると痛い目に遭いますよ。

4、物件周辺状況の説明

不動産そのものの状況はもちろん、周辺環境の状況で買い主の意向に影響があると考えられる情報をまとめ、買い主に問題がないか確認をします。

5、付帯設備表の説明

給油関係や、水回り、空調関係などの設備を、売り主がどこまで残して、どこまでもっていくかを明確にして説明します。

残しておくといったものが壊れてしまった場合は、引き渡しまでに修理する必要があります。

6、覚書、合意書等のその他書類の説明

契約書の中には書ききれなかったことや、条件を別紙にまとめて説明をします。

通常の契約書よりも簡易的に作成されることが多いのですが、署名・押印をするので法的な拘束力がありますよ。

7、売買契約書等の理解の確認

売買契約書に対してきちんと理解ができているかどうかの確認を行います。

8、本人確認

売り主がマンション所有者と同一人物である証明のために、本人確認書類を提示して、買い主に説明を行います。

9、署名押印・収入印紙貼付

すべての契約書に納得したうえで、署名・押印を行います。

売買契約書の原本には収入印紙を貼り付ける必要があります。

MEMO

収入印紙・・・税金の徴収のために財務省が発行する印紙。契約金額によって支払う額は異なる。

参考)

1000万超~5千万円以下 2万円

5千万円超~1億円以下 6万円

10、手付金の受け渡し

売買契約を締結する際に、手付金として買い主がお金を支払います。

買い主が売買契約を解除する場合は、手付金は返ってきません。

売り主が売買契約を解除する場合は、買い主に手付金を返したうえで、さらに手付金と同額を支払うのが一般的です。(手付倍返し)

マンション売却の手続き⑧物件の引き渡し・決済

いよいよ物件の売却も大詰めです。

最後に物件を買い主に引き渡すことで、売却は完了します。

物件の引き渡しの際に伴う作業は以下の4点です。

  1. 売り主の引っ越し
  2. 売却代金の受け取り
  3. 住宅ローンの返済
  4. 抵当権の抹消

それぞれ簡単に説明しておくと、

1、売り主の引っ越し

買い主に引き渡す前に、売り主は引っ越しをしておく必要があります。

売買契約時に説明した「付帯設備表の説明」に則って、残すべきものは残して、撤去すべきものは撤去した状態で引き渡しを行います。

2、売却代金の受け取り

売買契約の時に受け取った手付金を引いた残りの売却代金を受け取ります。

「買い主にローンを融資する銀行」「買い主」「売り主」「不動産会社」「司法書士」が一堂に介して引き渡しは行われるんです。

まず、買い主にローンを融資する銀行が融資を実行し、一度買い主の口座にお金を振り込みます。

そのあと買い主が売り主の口座に代金を振り込む形で、売却代金を受け取ります。

3、住宅ローンの返済

売り主の住宅ローンがまだ残っている場合、全額を一括で返済しなければいけません。

先ほど受け取った売却代金の中から、ローン残債を一括で支払うことで、ローンを完済します。

(不足している場合は、自己資金で補填することもあります。)

4、抵当権の抹消

売り主の住宅ローンの支払いが残っていた場合、マンションには抵当権がついたままの状態です。

MEMO

抵当権・・・金融機関が住宅ローンを融資する際に、返済が滞った時の担保として不動産に設定する権利。

ローンを一括返済してこの「抵当権」を外すことで、新しい所有者である買い主にマンションを引き渡すことができます。

マンション売却にかかる費用と税金の控除・還付まとめ

マンション売却の手続きに関しての説明は以上です。

ここからは補足で、マンション売却に伴ってかかる「費用と税金」について整理しておきます。

大きく分けて4つの費用がありますので順番に説明していきますね。

1、印紙税

先ほども少し説明した印紙税についてもう一度まとめておきます。

印紙税は、経済取引を行う際に作成される契約書や受領書に課せられる税金のことです。

郵便局、郵便切手販売所で購入することができます。

主な価格帯の印紙代は以下の通り。

  • ・1千万円を超え、5千万円以下・・・2万円
  • ・5千万円を超え、1億円以下・・・6万円

さらに具体的な金額は下記国税局のページで確認することが可能ですので、参考にしてください。

2、仲介手数料

仲介手数料は、マンションの売買が成約した際に、不動産会社に支払う料金です。

売却金額が400万円以上の場合、「売却価格の3%+6万円」を支払わなければいけません。(媒介契約を結んだ場合でも、成約に至らなければ払う必要のない費用です。)

仲介手数料についてより詳細を知りたい方は下記の記事をご参考ください。

関連記事→【知らないと損!】マンションを売る際にかかる仲介手数料はいくら?

3、抵当権抹消登記

マンションを購入した際に、ほとんどの人は銀行でローンを組んで購入しているはずです。

もし、ローンの返済が滞った時、銀行が物件を取り上げてローン残債を回収できる権利として抵当権が設定されています。

売却した金額でローンを全額支払った後、その抵当権を外す必要がありその際にも費用がかかるのです。

一般的には司法書士に依頼をして抵当権の抹消を行いますが、事務所によって費用が異なるため、依頼する場合はいくつか見積を取って比較したのちに依頼をするのがいいでしょう。

4、譲渡所得にかかる税

マンションを売却した際に、購入したときの金額と比べて利益が出た場合にかかる税金です。

利益が出た場合は、売却を実施した翌年の確定申告で支払う必要があります。

具体的な譲渡所得に関する税金の計算方法を国税庁のページから引用しておきますね。

譲渡価額 -(取得費+譲渡費用)- 特別控除額(一定の場合)= 課税譲渡所得金額

譲渡価額 取得費 売った土地や建物を買い入れたときの購入代金(建物は減価償却費相当額を控除します。)や仲介手数料などの合計額です。

実際の取得費の金額が譲渡価額の5%に満たない場合は、譲渡価額の5%相当額を取得費として計算することができます。

譲渡費用 1仲介手数料、2測量費など土地や建物を売るために直接要した費用、3貸家の売却に際して支払った立退料、4建物を取壊して土地を売ったときの取壊し費用などです。
特別控除額 収用などのとき:最高5,000万円
自分の住んでいる家屋と土地を売ったとき:最高3,000万円
「マイホームを売って、譲渡益がある場合」参考)
課税譲渡所得金額

引用:土地や建物を売ったとき|国税庁

上記の計算で導き出された「課税譲渡所得金額」に対して、税率をかけた金額が納税額になります。

譲渡所得にかかる税は、マンションを保有していた期間に応じて、税率が変わるので注意が必要です。

  • ・マンションの保有期間が5年未満の場合・・・所得税30%+住民税9%
  • ・マンションの保有期間が5年超の場合・・・所得税15%+住民税5%

5年を境に税率が倍近く変わるので、できれば5年超のタイミングで売却することが望ましいですね。

譲渡所得にかかる税の控除・還付制度

売りたい人

やっと売却できたと思ったら、利益に対して40%近い税金を支払わないといけないの?!

そう感じる人もいると思いますが、安心してください。

居住用で利用していたマンションを売却する場合、”最大3000万円まで課税額を控除”してもらえる制度があります。

それが、「マイホーム(居住用財産)を売った場合の3,000万円の特別控除の特例」です。

マイホーム(居住用財産)を売った場合の3,000万円の特別控除の特例

居住用として利用していたマンションで、かつ以下の要件を満たしていれば、最大3000万円分譲渡所得を控除してくれる仕組みです。

3000万円特別控除の特例を受ける主な条件

・住まなくなった日から3年が経過する年の12月31日までに売ること

・売り手と買い手が、家族や親戚関係など特別な関係でないこと

・他の特例を受けていないこと

(※具体的にはより細かい条件があるので、 No.3302 マイホームを売ったときの特例|国税庁のページも合わせて参考にしてください。)

さきほど紹介した計算式で算出された課税譲渡所得金額(利益)から3000万円がマイナスされるので、ほとんどの場合課税の対象にはなりません。

ちなみに、上記以外にも控除の特例は複数あるので、気になる方は譲渡所得|国税庁も参考してください。

まとめ

長文になりましたが、マンションを売る際に理解しておきたい手続きについてお話しました。

改めて全体の流れを振り返っておきましょう。

もちろんすべての手続きを覚えておく必要はありません。

全体の流れを理解しておけば、余裕をもって準備を進めていくことができます。

ちょっとしたポイントや準備を積み重ねておくことが、最終的な売却額を高めることにつながりますよ!

この記事が少しでもあなたの力になれていれば幸いです。

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